LFChecker公開

音声データの統合ラウドネス値を計測するツールLFCheckerを作ってみました。

当初の目的はLÖVEからC++で書いたDLLを呼び出す習作みたいなものでしたが、一往実用もできそうなのでこういう形になりました。
Windows用のGUIツールを作るにあたって使用を考えていたMAUIが一向に実用できそうな状態にならないため、他の選択肢としてLove2dを選んだ次第です。
GUI部分をLove2dで作って中身の処理をC++のDLLを呼び出す形は一度把握してしまえばデバッグもできるので十分アリですね。

現在MAUIはツールを作るうえで肝となる「エクスプローラからウィンドウ内にファイルをドラッグ&ドロップする」処理に不具合があり、
Github上のissue(他にも報告あり)でも修正が望まれています。
この機能が無いと使い勝手が大きく落ちるものなのですが、動きがないまま18ヶ月以上はそのままとなっているので他の手段を当たった方が早いとなりました。

LFCheckerのIntegrated Loudnessの測定誤差はおおむね±0.1LUFSに収まるかと思います。ただし完全に保証するものではありません。
Love2dが標準でoggとmp3を読み込めるので手軽に波形データを取れるのは楽でいいですねー。

サンプリングレート変換の段(実践編)

前回の続きです。
試した補間法のうち、Lanczos-3を使って以前と同じ音声データのサンプリングレートを44100Hzから48000Hzに変換してみました。

まず元の音声データ(Wav形式、44100Hz)は

という感じ。

これを補間したものが(Wav形式、48000Hz)

となります。高音の感じも含めて違いは感じられないと言えるのではないでしょうか。

一往両者の波形をグラフで出力してみました(黒が44100Hz、赤が48000Hz)。
テスト用音源の44100Hzと48000Hzの波形を重ねたグラフ
当然のように殆ど同じ形となりますね。


ここで前回のグラフでは矩形波の時に誤差が大きく出たことを思い出し、試しに矩形波の音でもサンプリングレートの変換を試してみました。

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